• エクスタシー

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    快感が最高潮に達する恍惚こうこつを意味するものと、宗教的に達観たっかんしたような状態も指す。 確かにパッと見は同じように見受けられるが、宗教的には誤解されたくもないだろう。 とは言え、歴史上の芸術家たちは、その境目を非常に曖昧に表現する。

  • 洞窟のマグダラのマリアは、娼婦によるとみを捨て改心し、 瞑想に入る。そのはずが本作品は悔悛かいしゅんとあるが、 その妖艶さ宗教における悔悛=エクスタシーを完全に重ね合わせている。 「娼婦=罪」という偏見へんけんに対する皮肉とも見える。

    作品:洞窟のマグダラのマリア/ 作者:
  • 続いてアドニスを愛し、エクスタシーに身を包まれているヴィーナスだ。 白いハトがそっぽを向き、クピドや犬の表情には穏やかさがない。 温度感や、これから少々情熱的な運びになることを予想しているようだ。

    作品:ヴィーナスとアドニス/ 作者:
  • 最後に男性側のエクスタシーを探してみた。 相手は美しくもあるが、海獣であるセイレーン。その様子は足元を見ると分かる。 セイレーンの歌声は男を誘惑し、男はすでに堕ちている。 素顔は見えないが美形に間違いない。そう思わせるために、不規則でありつつ煌びやかな装飾と、髪の結い方、輝く色艶で表現している。

    作品:漁夫とセイレーン/ 作者: